ヒオウギにはもうひとつ、「日を仰ぐ」という意味があった。
ちょうど檜扇のアヤメの花が咲く夏至(サツキ)の頃、山頂へのぼって日の扇をひらき、東西南北(キツサネ)に向かって扇を上下し、日輪を仰ぐ、という古代太陽信仰の名残りでもある。