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860 days ago
『紫式部集』日記歌
題知らず
5 世中を なになげかまし 山桜 花見るほどの 心なりせば
『新千載集』巻第十五 恋五、1548
題知らず
6 かき絶えて 人もこずゑの 嘆きこそ はてはあはでの 森となりけれ
【通釈】
題知らず
5 山桜を見ているときのような物思いのない心持ちであれば、どうして世の中はつらいものと
嘆くことがあろう。けれど実際にはそんな気持ちにはなれないことだ。
題知らず
6 あの人の訪れもなくなって、わたしの嘆きは木の梢のように生い茂り、
ついにはあの、逢うこともないという「あはでの森」となってしまったことよ。

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